第25回 【 つらいぜ!ボクちゃん 】
2005年 02月 15日
前回の「はいからさんが通る」に続いて、
第25回は少女マンガ路線で行こうと思います。
この作品は、74年から2年間ぐらい(私が中学生~高校生の時)、
週刊少女コミックに連載されていたもので、
コミックスは全6巻集めてました。
しかし、このコミックスも後輩へ譲ってしまったもので....。
フラワーコミックスは絶版でしょうが、文庫本3巻もあるようですし、
2002年に100円ショップのダイソーで
簡易装丁6巻で復刊されたそうなので、
それらを含めてどこかで何とか手に入る状態かと思います。
ヒロインは、演劇が大好きな「田島望」。
自分のことを「ボク」と呼び、「ボクちゃんポーズ」(歌舞伎役者がよくやる
「よぉー、よぉー!」という感じ)で締めてくれる、明るく元気な女の子。
ひとつ年下のスポーツ万能、成績優秀、イケメン(ジャニーズタイプ?)の
「小野寺渡」君から告白されるんですが、
ボクちゃんには、意中の人(辻先生だったかな?)がいる......。
渡君を好きな幼馴染?の女の子(原かおり)や、
ボクちゃんを好きになって演劇部に入ってくるライバル(矢沢卓也)などを絡めて、
恋、夢、悩みなど青春を、爽やかに、ときに切なく、描いてくれています。
レーティングは★★★★(4.0)。
ストーリー自体は、少女漫画らしい純粋な恋愛を描いていて、
今思えば傑出してたわけではないと思いますが、
その画風の爽やかさと、登場人物たちの不器用なまっすぐさに心を打たれますね。
時々入るギャグもほのぼのとしていい感じでした。
ボクちゃんは、いわゆる少女漫画のヒロインから連想される女の子とは違うタイプですが、
「はいからさんが通る」の紅緒のような「男勝りの女の子」ともちょっと違った
乙女らしい可愛いらしさを持っていますよね。
今の時代は、「ボク」どころか「オレ」なんていう子達もたくさんいますが、
その当時は珍しかったですよ。
実は、高校時代に美術の先生が「青春時代の記念?に、
キャンバス付きの絵を描いて見ろ」というので、
「俺の青春時代はつらいことが多かったけど、でも、がんばるぜ!」という意味で
描いた絵(模写?)がボクちゃんポーズの「つらいぜ!ボクちゃん」だったんですが、
それ程入れ込んでいたんですね。
実家のどこかに残ってますかねぇ?
私の青春時代の一ページとも言える作品なので、
もう少し、甘い評価でも良かったかな?