って言われても....それができれば苦労はない! LIONSにもこだわりあり!


by teddy0021
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第95回 【 月と雲の間 】

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第95回は、一風変わったテイストを持った作品、
岩館真理子さんの「月と雲の間」を採り上げました。
青年誌であるモーニング新マグナム増刊に1999~2000に不定期連載され、
全7話と短編「いつか、どこかで雨の日に」が
コミックス全1巻に収められています。
HP/ブログで親しくしていただいている「shortcake」/「なれのはて」の
shortさんのご好意で貸していただき、先日読み終えたものです。

全7話のお話なので、フレームだけ。
主人公の「お母さん」(名前は??)は、かろうじて40代のLサイズのオバサン。
10年前に夫と離婚し、23歳OLの長女「ほなみ」と二人暮らしだが、
夫側にいる17歳女子高生の次女「みのり」がちょくちょく泊まりにくる。
このお母さんの日々の言動を中心に、二人の娘の心情が絡みつつ、
近くのコンビニのイケメン達を含めたコミュニケーションが進められていく…

岩館さんの漫画は大変久し振りに読みました。30年振り?
高校時代の私の友人(寮生ではなく通学生)が好きでした。
ちなみに、私は「大島弓子」「高橋亮子」「くらもちふさこ」「槇村さとる」などが
特に好きだったんですが、
彼は「岩館真理子」「田淵由美子」などがお薦めのようでした。
男子校で少女漫画の話をする二人...ちょっと変ですかね?(笑)
岩館さんは、当時、「ふたりの童話」などで週刊マーガレットに連載しており、
乙女チック路線にふんわりしたコメディ要素が加わった感じだったと記憶していましたが....。

この「月と雲の間」、一言で語るのはかなり難しい気がします。
ただ、はっきり言えるのは、主人公が40代後半の、
Lサイズ(見た目はもっと…)の「お母さん」というのが、非常に珍しい。
表紙の美人は実は彼女!? 多分20年ぐらい前かな?
このお母さんったら、五本指ソックスを手編みで作ってみたり、
ドラえもんのポケットならぬ「魔法のバッグ」に数々の食べ物を持ち込んで
アフタヌーンティー?を楽しんだり、
深夜のコンビニの中を徘徊し、若いイケメン店員とおしゃべりを強要?したり、
新聞紙でゴミ箱を自作して娘の部屋に無理やり置いたり…と、とにかく超マイペース。
太めを反省し、ダイエットに取り組みながらも、
知らず知らずのうちに悲しい方向へ向かっている可愛げのあるお母さんですが、
実はけっこう鋭い観察力を持っていたりします。
このお母さんと長女ほなみとの掛け合いがけっこう笑えます。
そして、しっかり者の次女とかなり自己チューの長女の会話…
「ブランドものを買ってもらえるけど毎日がおさんどん」
「何でもやってもらえるけど安物しか買えない」…やっぱり女性は迷いますかね?

レーティングは★★★★☆(4.5)とさせて頂きました。
線の細い描画からくる繊細なタッチと詩的なセリフが散りばめられたシリアス調の場面と、
お母さん、姉妹、コンビニのイケメン達の会話と反応の面白さが、
微妙なバランスを持って楽しめますね。
「女同士ってね、地底深くに熱いマグマがうねうねしてるの。きっかけさえあればいつでもドカンよ」
「母」と「娘」…姉妹も娘も家族にいない私ですが、ちょっと分かるような気が...。
とは言え、実に現実的な厳しい視点でお互いを見ながら、
でも、やっぱり根っこで繋がっている家族…
これが感じられて良いですね。
そして、出てくるイケメン達はそれぞれ面白い部分を持っていますが、
特に「遠藤」君が変わった世界を持っていて、ズレの妙味あり!メガネをはずすと美少年!(笑)
「お月様くだしゃい。」の女の子の話もなかなか良いです。
「黒い雲が月を覆ってしまっても、月と雲の間にははるかな距離がある。
だから、わたしの中の月は、消えてしまったわけじゃない。」…
今度お月さんを眺める時は、少しいろいろなことを思い浮かべてみようかな?と思える作品です。

おまけ
私の次に読んだヨメさんは「すっごく面白い!」と絶賛してました。
「さすが、岩館さん!」とも...購入を検討とのことです。
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by teddy0021 | 2005-12-07 20:44 | ★お薦め?コミック