コミック誌データ考察 【 読者層 】 (4)少女コミック誌部門
2005年 07月 11日
読者層の分析・考察、前回の(3)男性向けコミック誌部門に続いて、
第4回は、少女コミック誌部門の分析を取り上げます。
<データに関する注意>
★データは、日本雑誌協会(JMPA)のHPに掲載されていたものを引用、加工。
★大変残念ですが、大手出版社の中で「講談社」のデータは公開されていませんでした。
★年齢層の回答は各誌で完全に統一されていないために一部推定あり。
まず、回答が載っていた11誌です。
「少女コミック誌部門」の発行部数ランキングの順位も付けています。
【少女コミック誌部門】
☆ちゃお(小学館:少女向け1位)
☆りぼん(集英社:少女向け2位)
☆別冊マーガレット(集英社:少女向け4位)
☆少女コミック(小学館:少女向け5位)
☆花とゆめ(白泉社:少女向け6位)
☆ザ・マーガレット(集英社:少女向け8位)
☆マーガレット(集英社:少女向け9位)
☆Cheese!(小学館:少女向け11位)
☆LaLa(白泉社:少女向け12位)
☆プチコミック(小学館:少女向け13位)
☆プリンセス(秋田書店:少女向け- - 位)
今回は、「年齢別」のみの分析となります。統計的に使えるレベル(複数の比較可能な
データが揃う)という意味で、特に他意はありません。
(1)まずは、同じ少女向けの中でも、読者層が極めて若い
「ちゃお」「りぼん」の2誌を取り上げましょう。
①14歳以下、②15~23歳、③24歳以上で分けています。
☆ちゃお・・・①93.7%、②5.0%、③1.1%
☆りぼん・・・①64.6%、②31.2%、③4.2%
●かなりはっきりと差がありますね。ちなみに、「ちゃお」の13歳未満は
82.5%と主に「小学生」向けのコミック誌と言えます。
「りぼん」はやや幅が広く、「小学生~中学生」(+高校生)が
主な読者と言えそうです。
(2)次は、(1)に続く層が主なターゲットになっているコミック誌を比較しましょう。
年齢別に読者層を①13歳未満、②13~15歳、③16~18歳、④19~23歳、
⑤24歳以上に分けてみます。
☆別冊マーガレット・・・①10.1%、②29.0%、③27.6%、④22.0%、⑤11.3%
☆少女コミック・・・①26.3%、②40.2%、③15.1%、④9.3%、⑤9.1%
☆花とゆめ・・・①4.0%、②33.4%、③28.8%、④18.6%、⑤15.2%
☆ザ・マーガレット・・・①5.8%、②22.9%、③26.5%、④32.4%、⑤12.4%
☆マーガレット・・・①19.0%、②39.0%、③24.0%、④10.0%、⑤8.0%
☆Cheese! ・・・①5.2%、②35.0%、③25.0%、④22.4%、⑤12.4%
☆LaLa・・・①4.0%、②16.1%、③25.0%、④25.3%、⑤29.7%
☆プチコミック・・・①1.1%、②4.1%、③8.6%、④24.9%、⑤61.3%
☆プリンセス・・・①13.0%、②24.0%、③34.0%、④25.0%、⑤4.0%
●今回の結論として、各誌の読者層の傾向と中心となる年齢層をまとめると、
以下のようになります。
☆別冊マーガレット・・・中高生が多いが幅広い、14~17歳
☆少女コミック・・・小中高生中心でりぼんに次ぐ、15歳以下
☆花とゆめ・・・中高生が主な読者だが24歳以上もそこそこ、14~17歳
☆ザ・マーガレット・・・中高校生以上が多いが幅広い、15~23歳
☆マーガレット・・・小中高生中心で少コミと同じ年齢層かやや上、15歳以下
☆Cheese! ・・・中高生主力だが幅広い、13~18歳
☆LaLa・・・高校生がやや多いが非常に幅広い、16~18歳&24歳以上
☆プチコミック・・・このカテゴリは似合いません。ヤングアダルト向け、24歳以上
☆プリンセス・・・小中高生中心だがやや幅広い、15~17歳