って言われても....それができれば苦労はない! LIONSにもこだわりあり!


by teddy0021
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

第63回 【 土佐の一本釣り 】

c0020030_21104788.gif
第63回は、2001年に亡くなられた青柳裕介氏の
「土佐の一本釣り」を採り上げました。
第2部の「土佐の一本釣り~純平~」を合わせて、
1975~1991年までビッグコミックに長期連載され、
コミックスは第一部全25巻(+純平14巻)で
ワイド版が全15巻完結となっています。
絶版状態かと思いますが、オンデマンド出版もあるようです。
1980年に第25回小学館漫画賞を受賞しています。
私はすばる書店白井店さんから
ワイド版全15巻完結をレンタルして読みました。

土佐の小さな漁師町「久礼」(現在、中土佐町久礼)を舞台に
中学卒業後、すぐに鰹の一本釣り漁船に乗り込んだ主人公「純平」。
船酔いでまともに働けず、「カシキ」(飯炊き)専門の見習いからのスタート。
頭の出来はあまり良くない、やんちゃを少し通り越し、一本気な純平だが、
その純平を長く見てきたからこそ、良さが分かる二つ年上のなかなか美人な「八千代」。
その2人の恋愛と成長、漁師町の人々とくりなす骨太のドラマが展開していきます…

この作品は、社会人になって喫茶店、食堂、床屋などで
時々読んでいましたが、一から通しで読んだのは初めてでした。
今の男女の考え方、都会の暮らしを考えればまったく違った世界がそこにありますが、
少し古いタイプで少し田舎育ちの私には理解できるところがたくさんあって、
すんなり読めました。
純平の考え方や行動もそうですが、それを受け取る側の八千代の心や
船頭さん、又さん、兄貴分の勝たちの心意気がページをめくる手を熱くします。
時にせつなく、時に豪快に…。
海はおおらかで優しいものではなく、厳しく怖いもの…
その海で1年の大半を過ごす男たちの家族や恋人を思う心情や、
逆にその男たちを心配しながら陸で待ち続ける女性たちの心情。
時に赤裸々に、伝わってきますね。
台風や、海の事故などに絡んだ話で、おばあさんたちを先頭に
女性陣の大奮闘という場面などはジーンと来ました。

レーティングは★★★★☆(4.5)です。
絵柄は少々癖があって、話の中身も年代や地域や暮らし方の違いから
ピンとこないって方もおられるかもしれませんが、すごく考えさせられる部分も多く、
読んでみて損はない作品だと思います。

おまけ
私が小学生の頃、遠い親戚に漁師さんがいて、
何泊か一人で遊びに行ったことがありました。
毎食魚が出てきて、子供心に少しうんざりした
(今だったら大喜びですけど)記憶もありますが、
実際に船に乗って漁に連れて行ってもらった時は興奮しました。(長い網を使った漁です)
「今日は○○ちゃんが来てくれたから、大漁だねぇ」とか言われて素直に喜んでました。
でも…それから何年か(10年くらい?)経って、
その漁師のお父さんが海の事故で亡くなったという悲報…
この「土佐の一本釣り」の中で語られる海の怖さの一端を知った思いでした。
[PR]
by teddy0021 | 2005-05-27 21:14 | ★お薦め?コミック