コミック誌データ考察 【 読者層 】 (2)少年コミック誌部門
2005年 04月 17日
第2回は、少年コミック誌部門の中での各誌の傾向を採り上げます。
<データに関する注意>
★データは、日本雑誌協会(JMPA)のHPに掲載されていたものを引用、加工。
★大変残念ですが、大手出版社の中で「講談社」のデータは公開されていませんでした。
★年齢層や職業別の回答は各誌で完全に統一されていないために一部推定あり。
まず、回答が載っていた7誌です。
少年コミック誌部門の発行部数ランキングの順位も付けています。
☆月刊少年ジャンプ(集英社:7位)
☆コロコロコミック(小学館:3位)
☆週刊少年サンデー(小学館:4位)
☆週刊少年ジャンプ(集英社:1位)
☆週刊少年チャンピオン(秋田書店:6位)
☆増刊少年サンデー[スーパー](小学館:16位)
☆Vジャンプ(集英社:12位)
7誌の読者層のうち、「小学生+中学生」の比率は次のようになります(一部は概数)。
☆月刊少年ジャンプ(集英社)・・・29.7%
☆コロコロコミック(小学館)・・・98.5%
☆週刊少年サンデー(小学館)・・・29.4%
☆週刊少年ジャンプ(集英社)・・・60.3%
☆週刊少年チャンピオン(秋田書店)・・・37.7%
☆増刊少年サンデー[スーパー](小学館)・・・12.7%
☆Vジャンプ(集英社)・・・71.3%
「コロコロコミック」は読者のほとんどが小・中学生で占められており、内訳は3/4が小学生、1/4が中学生となっています。頷ける数字ですが、中学生が1/4というのは想像以上に多いなあという印象。「Vジャンプ」もゲーム系という色を考えれば納得ですね。小学生、中学生はほぼ拮抗していますが、あえて言えば、最大読者層は中学生。
「週刊少年ジャンプ」は約6割の読者が小・中学生。(小学生が2割強。中学生が4割弱。)
「月刊少年ジャンプ」「週刊少年サンデー」は約3割、「週刊少年チャンピオン」は4割弱と比較的少ないですね。
逆に、①大学生以上、②20歳(成人)以上の読者層がどの程度いるか。
☆月刊少年ジャンプ(集英社)・・・①55.0%、②41.7%
☆コロコロコミック(小学館)・・・①②とも0%
☆週刊少年サンデー(小学館)・・・①44.5%、②38.3%
☆週刊少年ジャンプ(集英社)・・・①20.2%、②不明
☆週刊少年チャンピオン(秋田書店)・・・①31.5%、②20.3%
☆増刊少年サンデー[スーパー](小学館)・・・①61.1%、②49.7%
☆Vジャンプ(集英社)・・・①15.4%、②不明
「増刊少年サンデー[スーパー]」「月刊少年ジャンプ」「週刊少年サンデー」の3誌は、小・中学生以上に大学生以上、成人が読んでいることになりますね。30歳以上にも数%以上読者がいるようですから、大人層まで割りと幅広く広がっていると言えるでしょう。同じ集英社同士、小学館同士で見てみると、各誌で読者層が違う傾向がありますので、出版社の戦略も機能しているように思われます。
これらの結果から、読者層の若い順に並べると次の通り(上記7誌のみに関して)。
<若い順としたのは「少年コミック誌」カテゴリですので、ソートした程度とご理解ください>
1、コロコロコミック(小学館)
2、Vジャンプ(集英社)
3、週刊少年ジャンプ(集英社)
4、週刊少年チャンピオン(秋田書店)
5、週刊少年サンデー(小学館)
6、月刊少年ジャンプ(集英社)
7、増刊少年サンデー[スーパー](小学館)
ご参考になりましたら幸いです。